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理工学研究科 地球環境科学専攻の大学院生が「第28回環境地質学シンポジウム」で奨励賞を受賞

2018年12月7日から8日に日本大学(東京都)で開催された「第28回環境地質学シンポジウム」において、理工学研究科 地球環境科学専攻2年の安松空良さんが34件の発表の中から優れた発表に授与される「奨励賞」2件のうちの1件に選ばれました。

【著者】安松空良・児玉谷仁・神﨑亮・Ian A. NAVARRETE・竹中千里・村尾智・冨安卓滋
【講演題目】フィリピン,カマリネス・ノルテ州における零細及び小規模金採掘により放出された水銀の拡散挙動

◆期待される成果◆

金精錬によって排出された水銀による大気、周辺土壌、河川水、海水及び底質の汚染状況を明らかにするとともに、水銀の拡散経路を示すことができた。周辺住民の健康被害を懸念する地方行政への情報提供により、対策を立てるための貴重な基礎情報となりうるものである。

 

今後の展開

拡散した無機水銀の有機化や,生態系への影響についてより詳細な調査を実施する.

 

【用語解説】小規模金精錬活動(ASGM)では、水銀が金とアマルガムを生成することを利用し、金属水銀と粉砕した鉱石を混合して鉱石から金を抽出する手法が取られている。その過程で、大気や河川系へ水銀が排出されるため、その周辺環境影響が懸念されている。UNEPによれば、人為的に大気に放出される水銀の約4割がASGMによるものとされる。

 

本件問い合わせ先

鹿児島大学大学院理工学研究科 地球環境科学専攻 教授 冨安卓滋

電 話:099-285-8107

FAX:099-259-4720

E-mail:tomy@sci.kagoshima-u.ac.jp